今回は、お母様のヨシコさんと、息子の守さんにお話を伺いました。
上品な笑顔が印象的なヨシコさん。ふと飛び出すユーモアあふれる一言に、みんなが吹き出すことも(笑)。子育て中はピアノ講師として活躍され、現在はご夫婦で世界旅行を楽しまれるなど、人生を豊かに過ごされています。
そんなヨシコさんは、「いつか聖書を学んでみたい」という思いを、長い間心のどこかに抱いておられました。その願いが大きく動き始めたのは、信仰を持った息子・守さんとの何気ない会話がきっかけでした。
今回は、お二人に当時のことや、その歩みについて振り返っていただきました。
「信仰を分かち合えた喜び」
──守さんが信仰を持ったことを、お母さんに話したのはいつ頃でしたか?
守さん
大学生の頃です。
家族でイタリア旅行に行く機会があって、教会や美術館を巡りながら、絵に描かれている聖書の物語や歴史を説明していました。
その流れで「聖書を学んで信仰を持つようになったんだ」と伝えました。
──その話を聞いたとき、どう思われましたか?
ヨシコさん
素直に「よかったね」と思いましたよ。
教会に飾られている絵も、息子に背景を教えてもらうと、見え方が全然違うんです。聖書の歴史を一緒にたどっているようで、とても楽しかったですね。
その間、主人と次男は、外でアイスを食べていました(笑)
「急がず、自然に」
──その後、お母さんを聖書の学びに誘うまで、どんな時間がありましたか?
守さん
すぐに「学ぼう」と勧めたわけではありません。
帰省したときには、教会の演劇を一緒に見に行ったり、私が演奏する音楽会に来てもらったり。
教会の仲間とも、自然に交流してもらう機会がありました。北海道では、家族でラフティングに行ったら、偶然同じ時間に教会の仲間たちも来ていて(笑)
──偶然だったんですか?
守さん
本当に偶然です(笑)
でも、そういう出来事も含めて、母が教会の人たちと触れ合う機会が、自然と増えていきました。
「聖書は、ずっと心に残っていた」
──実際に聖書を学ぶようになったきっかけは何だったのでしょう
守さん
海外勤務から日本に戻った頃、クリスマスイベントに母を招待したんです。
その時の会話の中で初めて、「実は昔から聖書に関心があった」と母から聞いて、とても驚きました。
──ヨシコさんは、もともと聖書に興味があったのですね。
ヨシコさん
大学生の時、クリスチャンのお友達に誘われて、しばらく教会に通っていました。ただ、学ぶうちに色々考えることがあって、通うのをやめたんです…
一方で、父親がキリスト教に興味をもち、熱心に聖書を読み始めて、なんと洗礼を受けてクリスチャンになったんですよ!
私が実家に帰るたびに「聖書を読みなさい」とすごく言われたんですが(笑)、私は結婚して、年子の息子たちを育てて忙しくて…「分厚い、小さい文字の聖書を読むなんて無理~」と尻込みしていました。
それでも、聖書への関心は、心の奥に残り続けていたと思います。
だから、「聖書を学んでみない?」と勧めてもらったときは、すぐに答えが出ました。
「ぜひ学んでみたいです」と。
「一つずつ理解できたことがうれしかった」
──実際に学び始めてみて、いかがでしたか?
ヨシコさん
一つ一つ、聖書を丁寧に説明していただけたので、とても分かりやすかったです。
私はたくさん質問したのですが(笑)、ちゃんと答えてくださって「なるほど、そういう意味だったんだ」と納得しながら学ぶことができました。
それでも、まだ理解できないこともありました。そんな時、息子に「どうしてあなたは信仰を持ったの?」と聞いたことがあるんです。
──守さんは何と答えられたのですか?
守さん
「自分で学んで、本物だと思ったから」
母に、そう答えました。
ヨシコさん
その言葉を聞いて、「私も自分でしっかり学んで、本当かどうか確かめてみよう」と思いました。その思いが、私の中ではっきりと固まったんです。
「答えを急がず、一緒に考える」
──お母さんを支える中で、大切にしていたことはありますか?
守さん
答えを押し付けないことですね。
疑問があれば一緒に話し合い、私は祈りながら見守るようにしていました。
「すべて良い木は良い実を結び、悪い木は悪い実を結ぶ」
(マタイによる福音書 7章 17節)
という言葉があります。
私はこの言葉を大切にしていたので「教会がどんなところなのか知りたいなら、そこで出会う人たちを見てみたらいいよ」と、母にも話しました。
どんな人たちが集まり、どんな生き方をしているのか。
そうした日々の姿を見ながら、自分の心で感じてほしかったんです。
「少しずつ、少しずつ」
──信仰を持つまでには時間がかかりましたか?
ヨシコさん
はい、かかりました(笑)
ある日突然、「全部分かった!」ということではありませんでした。
毎日の学びや、さまざまな方との出会いを通して、本当に少しずつ、少しずつ、心の針が信仰へと傾いていくように、時間をかけて信仰が育まれてきたように感じます。
私はもともとのんきな性格なので(笑)、今も焦らず、ぼちぼちと楽しみながら学び続けています。
「今では家族みんなで話せるようになりました」
──信仰を持たれてから、ご家族にはどんな変化がありましたか?
守さん
信仰について家族で自然に話せるようになったことが一番うれしいですね。娘たちも、おじいちゃん、おばあちゃんと聖書の話をすることがあります。
信仰が「生活の中に自然にある」ことを、とても幸せに感じています。
──最後に、守さんへ一言お願いします!
ヨシコさん
長い時間をかけて見守ってくれて、本当にありがとう。
無理に勧めることなく、いつも私のペースを大切にしてくれました。
息子だからこその信頼があったと思いますし、その積み重ねが、今日につながったのだと思っています。
まだまだ感謝が足りないけれど、とっても感謝しています!